小川哲「君のクイズ」読了。
テレビで流れる映画のトレーラーに惹かれて読んでみました。意外にも予約が入っていなくてちょっと拍子抜け。

第一回「Q-1グランプリ」の生放送中、これを正解した方が初代王者になって賞金一千万円を獲得する場面で本庄絆は問題が読まれる前に、問題文を一文字も聞かずに答えて正解した。誰もがヤラセを疑う中で、敗れた三島玲央も納得がいかず独自に調べ始める。
疑惑の番組収録スタジオでの様子から物語が始まり、そこから三島が本庄の過去を調べる中で知る彼の変化の模様と、それに交えてモノローグで語られるクイズ大会のトリビア的な豆知識のオンパレードがひたすら続く。それはそれで「へぇー」となって面白いのだけどいわゆる業界モノみたいな感じで、その界隈以外の人は知らなくて当たり前のことをことさら「凄いでしょ」的にアピールしてくるので食傷気味になってしまう。
Q-1グランプリが他のクイズ番組と決定的に違う「ある要素」がゼロ文字押しのトリックに繋がるのだけど、それに関しては良いアイデアだし面白いと思う。でも、三島がそこに辿り着くまでの道程が正攻法すぎて何ともパッとしなくてドラマチックじゃない。
三島が本庄を訪ねた場面で本庄はスマホで誰かに連絡をする。その相手が例えば「桐崎さん」だったら?彼女が実は影のフィクサーだったり問題の作成者だったりしたら?ミステリな伏線回収を期待するが余りにそんなストーリーを期待して読んでいたものだから、実際の結末が消化不良で仕方ない。あーモヤモヤするなー。
読んでいて三島の容姿も口調も中村倫也が、本庄絆の方も神木隆之介がバッチリと思い浮かんでいた。うん、キャスティングは完璧かも。