セリカ魂

初代セリカに乗りたい!思い立ってスタートしたノンビリ旧車ライフと呟きの備忘録。

時計館の殺人

綾辻行人「時計館の殺人」読了。
余りの厚さに尻込みしてスルーしていたけれど、Huluでドラマ化されるのならば読まねばなるまい。ってことで読み始めたら「面白い!」と一週間で読み終えた。毎晩寝る前に1~2章ずつ読み進めていたら、コンスタントに人が死んで行くので間延びせずワクワクしっぱなしだった。

読み始めてまず感じたのが「過剰な読点が影を潜めて読み易くなってるじゃん!」綾辻作品を読むのは十角館、水車館、迷路館に続いて4作目になるけれど、これはどういうことだ?作家仲間や編集にアドバイスされたのだろうか?

主な登場人物は島田(鹿谷)&江南の十角館コンビ、稀譚社社員の小早川、内海、W**大学ミステリー研の瓜生、樫、河原崎、新見、渡辺、福西、霊能者の美琴、時計館の現当主・由季弥、使用人の伊波、田所、占い師の野之宮。

場面設定は十角館を彷彿とさせるもので、クローズド・サークルと化した時計館の旧館はまるで角島で、そことそこ以外で2つの物語が同時進行で描かれて行った。割と早い段階で犯人は予想出来たしミスリードにも引っかからなかった。なので十角館ほどの衝撃はなかったものの、格段に上達したキャラ造りの妙で物語の世界観に没頭して読めた。

復活した十角館コンビの絡みに「これこれ、これを待っていたのよ」と喜んだのも束の間、今回コナンくんは連続殺人事件の当事者となってしまうが、やる事なす事の全てが裏目に出ていた印象。鋭い考察をしたり犯人を困らせるなんて見せ場は皆無で、終盤なんて間違った判断をしまくって「こいつポンコツやん」と目を覆いたくなった。

しかも主に島田とコンビを組んでいたのは福西くんだった。クローズド・サークルの外で島田と行動を共にし、まるで十角館の時のコナンみたいな役割を務めてくれたのだが「君じゃない」と嫉妬めいた奇妙な感情を抱きながら読んでいた。とまれHuluのドラマで誰が演じるのか今から楽しみな役柄だ。

十角館は別格として館シリーズの中でもこの時計館はかなり面白いのでは?大成功した十角館に続くドラマ化第二弾としてふさわしい作品だと思う。本作を例えるならば「館シリーズの集大成」だろう。来年の2月には再び一ヵ月限定でHuluを契約しなければ。そろそろ十角館の地上波放送をお願いしますよ中京テレビさん。